AIを用いた技術の臨床開発や社会実装へ
株式会社FRONTEO(以下、FRONTEO)が慶應義塾と、うつ病・躁うつ病のAI客観的重症度評価技術などの共同研究を実施すると、4月27日に発表しました。
厚生労働省の「患者調査」において、2002年から2017年までの「精神疾患を有する外来患者数の推移」を調べたところ、2002年の「気分[感情]障害(躁うつ病を含む)」の外来患者数が68.5万人だったのに対し、2017年には124.6万人になり、およそ1,8倍になっていることが分かっています。
こういった疾患の増加などを背景として、FRONTEOはこれまで慶應義塾大学医学部とともに、「会話型 認知症診断支援AIプログラム」の開発に向けた共同研究を実施してきました。そして、2020年4月には共同研究契約書を締結。今回、うつ病・躁うつ病についてもAIを用いた技術の臨床開発や社会実装への研究開発を共同で行うため、慶應義塾と共同研究契約に関する変更覚書を締結しました。
自然言語解析AIを採用、言葉の使用傾向の解析が可能
同共同研究では「会話型 認知症診断支援AIプログラム」の臨床試験の症例登録を、2021年12月に完了。FRONTEOは、この研究開発で蓄積した知見をうつ病・躁うつ病にも応用し、うつ病・躁うつ病診断支援プログラムの医療現場での早期実用化などを目指しています。
「会話型 認知症診断支援AIプログラム」には、FRONTEO独自の自然言語解析AIである「Concept Encoder」が採用されており、自由記述のテキストデータや発話内容・言葉の使用傾向などの解析が可能。医師と患者の日常会話から認知症のスクリーニングができます。
FRONTEOは現在、同プログラムの早期製造販売承認取得・早期上市に向けての取り組みも進めています。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
株式会社FRONTEO プレスリリース
https://www.fronteo.com/20220427