株式会社MedicalAppが提供する、医師の働き方を支援するアプリ「MOTiCAN(モチカン)」の利用ユーザー数が、サービス開始から275日で3,000人を突破したことを発表しました。

「MOTiCAN-モチカン-」は、現役医師が自身の経験をもとに開発した、医師の病棟業務効率化と経験疾患をベースとした自己学習、内科専門医取得をサポートするためのスマートフォンアプリです。
「診療経験が知識として蓄積されにくい」「内科専門医受験や初期研修医終了のためのレポート業務負担が重い」といった課題に着目し、日々の業務を効率化し、医師の診療経験を知識に結びつけるためのソリューションを提供します。
若手医師の内科離れに歯止めをかけるために
開発者自身も、内科専門医試験の受験要件となる約150症例のレポート(J-OSLER)作成において、膨大な時間を費やした経験があります。北海道大学の調査では、J-OSLERのために専攻医は95.8〜1256時間(中央値225時間)、勤務時間の約1.4ヶ月分に相当する時間を要するとされています。J-OSLERに代表される膨大な症例管理とレポート作成の負担は、若手医師が内科研修を敬遠する一因ともなっています。これらの課題をテクノロジーで解決し、医師が本来の専門業務に集中できる環境を創出するために「MOTiCAN」は開発されました。
医師の業務に寄り添う「MOTiCAN」の主な機能
病棟業務に特化したタスク管理機能:勤務医は一人で5名から30名ほどの患者を担当し、日々発生する無数のタスクを管理しています。MOTiCANでは、この病棟業務に特化したToDo機能を提供することでタスクの実施漏れを防ぎ、医療全体の遅延リスクを低減します。(タスク管理は匿名化した状態で行います。)
カレンダー機能:ユーザーからの声を受け、カレンダー機能のUIを改善して、より使いやすいアプリにアップデートしました。
J-OSLERを強力にサポートする経験症例の管理機能:医師自身が匿名化した情報を病名ベースでデータベース化。J-OSLERが求める症例分類に準拠した自動分類機能により、必要な経験症例やJ-OSLERの進捗を可視化し、多忙な専攻医のレポート作成業務を強力にサポートします。
育てる臨床知、自分だけの教科書を作る「疾患note機能」:一つひとつの症例経験は、医師にとって最も貴重な学びの源泉です。本機能は、その経験から得た知識や気づきを、病名ごとに整理された「自分だけの臨床教科書」として蓄積します。過去に学んだ知識が、新たな症例を担当する際に瞬時に引き出せることで、経験に基づいた、より質の高い医療の実践をサポートします。
AIによる血液検査データの単位調整:レポートや発表資料作成の際に煩雑となる血液検査データの整形をAIが自動化します。内科学会の「生成AI利用ガイドライン」の趣旨を踏まえ、個人情報保護に配慮した設計で、安心して利用できます。検査項目を羅列すると適正な順序と適切な単位を追加する機能です。