株式会社カルディオインテリジェンス(本社:東京都港区、代表取締役:田村雄一 以下、当社)は、正常な心電図波形から代表的な不整脈である心房細動の“兆候”を検出するAI医療機器(以下、本品)を開発し、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」に基づき、医療機器製造販売承認申請したことを発表しました。
本品の特徴と既存製品との違い
同社は2022年4月より、長時間測定した心電図データから実際に心房細動の発作が起きている波形を自動検出するプログラム医療機器『長時間心電図解析ソフトウェア SmartRobin AI シリーズ』を製造販売しています。今回承認申請した本品は、発作が起きていない正常の心電図波形から心房細動の“兆候”を検出するAIを新たに実装しており、心房細動の発作を起こす可能性がある患者さんのスクリーニングに役立つことが期待されます。本品の性能については、多施設共同の医師主導治験で性能評価されており、欧州心臓学会議(ESC2023)で結果を発表しました。
本品の臨床的意義
心房細動は心臓上部の心房と呼ばれる部分が痙攣し、脈が不規則になる最も頻度の多い不整脈の一種です。心房細動は脳卒中や心不全の原因となるため、心房細動の早期診断・治療は重要です。心房細動の評価は発作が起きているときに確認しなければならず、健康診断などで行う短時間の心電図検査では捉えることは難しいため、多くの未発見患者がいると言われています。本品は5分間の正常時の心電図データがあれば、この心房細動の兆候を検出することが可能なため、早期発見により脳卒中や心不全の予防が可能になります。