慶應義塾大学医学部発のベンチャー企業である株式会社グレースイメージング(本社:東京都新宿区、以下 グレースイメージング)は、株式会社慶應イノベーション・イニシアティブ(本社:東京都港区、以下KII)、QBキャピタル合同会社(本社:福岡県福岡市)、三菱UFJキャピタル株式会社(本社:東京都中央区)、D3 LLC(本社:東京都渋谷区)、株式会社メディパルホールディングス(本社:東京都中央区)のコーポレートベンチャーキャピタルファンドMEDIPAL Innovation投資事業有限責任組合(無限責任組合員:SBIインベストメント株式会社)を引受先とする5.1億円の資金調達を実施しました。今回の第三者割当増資により、これまでの増資を含めたグレースイメージングの調達額の合計は約7.4億円となります。現在採択中の東京都先端医療機器アクセラレーションプログラム(AMDAP)からの補助金と合わせ9.4億円の資金を活用し、汗乳酸センサの社会実装、さらには運動全般の“見える化”および運動がもたらす健康の可能性を広げる活動を進めるとしています。
資金調達の背景と目的
グレースイメージングは、かねてより汗中乳酸濃度を測定、可視化できるウェアラブルデバイス「汗乳酸センサ」を開発しています。心不全患者の予後改善において昨今、運動療法すなわち心臓リハビリテーションが非常に重要と考えられていますが、患者にとって最適な運動強度はこれまで煩雑な心肺運動負荷検査(CPX検査)でしか測定できませんでした。グレースイメージングは、前回の資金調達以後に、簡便かつ安価な汗乳酸センサを用い、CPX検査で測定される運動負荷の指標(ATポイント)を測定可能であることを医師主導治験にて示しています。また、同センサを用いた取り組みをミズノ株式会社・ミズノスポーツサービス株式会社と行い、運動負荷計測サービスをローンチしています。今回の調達により、汗乳酸センサの量産、販売体制構築を行うとともに、同センサのスポーツ・ヘルスケア展開を進めていきます。これらに加え現在並行して進めている、汗乳酸センサを含む各種ウェアラブルデバイスや患者報告アウトカムシステム(ePRO)のデータを一括管理し、最適な運動習慣を提供可能なSaMDの開発を加速する予定です。