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胃低分化腺癌を検出する病理AIの開発に成功~ Technology in Cancer Research & Treatmentに論文が掲載 ~

デジタル病理支援ソリューション「PidPort」を提供するメドメイン株式会社 ( 本社:福岡県福岡市、代表取締役CEO: 飯塚 統、以下「メドメイン」)は、弱教師あり学習による深層学習(Deep Learning)を用いることで、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)検体の病理組織デジタル標本において、胃低分化腺癌を検出する人工知能の開発に成功しました。

内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD:Endoscopic Submucosal Dissection)は、2006年より胃で最も早く保険収載され、現在では、保険治療としての標準的な早期胃癌に対する内視鏡治療として確立されています。胃は、粘膜、粘膜筋板、粘膜下層、固有筋層、漿膜という5層から構成されており、腺癌は最も内腔表面の粘膜から発生します。そのため、この治療法では、早期胃癌の中でもさらに早期な病変に対して、胃カメラで内腔から粘膜を含めた粘膜下層までを剥離し、病変を一括で切除します。内視鏡的粘膜下層剥離術の適応要件として、腺癌の分化型・未分化型(低分化型)や浸潤程度(粘膜内か粘膜下層か)などが関係してきますが、生検時の診断で、内視鏡的粘膜下層剥離術の適応であったとしても、摘出検体による病理組織学的検討においては、低分化型腺癌の成分が確認されることがあります。したがって、内視鏡的粘膜下層剥離術の病理組織検体において、低分化型腺癌の有無を評価することは、術後の臨床的対応も含めて極めて重要です。本研究では、胃内視鏡的粘膜下層剥離術の病理組織デジタル標本において、高精度に胃低分化腺癌を検出する人工知能モデルの開発を行いました。今回開発した胃低分化腺癌検出モデルを内視鏡的粘膜下層剥離術検体および手術検体に用い、既存の低分化腺癌検出モデルを内視鏡生検検体に用いることで、胃のあらゆる病理組織検体における低分化腺癌を高精度に検出することが可能となりました。

論文タイトル: Weakly Supervised Learning for Poorly Differentiated Adenocarcinoma Classification in Gastric Endoscopic Submucosal Dissection Whole Slide Images
日本語訳: 内視鏡的粘膜下層剥離術検体における胃低分化腺癌の検出を可能にする弱教師あり学習を用いた人工知能の開発
DOI: https://doi.org/10.1177/15330338221142674

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