サージカルアームとナビゲーション技術の融合
日本メドトロニック株式会社(以下、日本メドトロニック)は、脊椎固定術の治療に併用される手術支援ロボット「Mazor X ロボットシステム」の製造販売承認を2021年3月18日に取得したことを発表しました。
脊椎固定術とは、変性または変形した脊椎を脊椎固定用材料で固定し脊椎の安定性を高める手術で、腰部脊柱管狭窄症や腰椎変性すべり症などの治療として行われています。この手術による治療で、脊椎由来の痛みの改善と早期離床および社会生活への復帰を目指します。
「Mazor X ロボットシステム」は、手術計画の作成から術後のシミュレーションまでを一貫して提供する統合されたシステムです。サージカルアームとナビゲーション技術の融合により、より高い精度での手術手技の実現と患者へのより良い臨床上の成果をもたらすことを目指しています。
このシステムでは、手術前の患者の画像データから構築した3D画像上で手術計画を作成し、術前計画に基づいたロボットアームの動作により手術器具を誘導するとともに、3D画像上にリアルタイムで手術器具の位置情報を表示することが可能です。
そして、治療計画の作成を支援する脊椎の矯正シミュレーションもソフトウェア上で行うことができ、手術の計画から実施、確認までを1つの統合されたシステム上で提供することにより、より効率的な手術を支援しています。
手術者の経験に頼らず安定的に手術を実施
また、脊椎スクリューの挿入位置のずれは、血管および神経の重篤な合併症を引き起こす可能性があることから、脊椎スクリュー挿入の正確性を改善するために、ナビゲーション技術やロボット支援技術を用いた脊椎手術などの新しい技術が開発されています。
手術者によらず安定的に手術を実施できる、場合によっては難度の高い手術を人の手よりも精密に行うこともできる点が手術支援ロボットのメリットと考えられています。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
日本メドトロニック株式会社 プレスリリース
https://www.medtronic.com/